【1月12日まで新年セール】UdemyでPythonとデータ分析の勉強を始めてみた
この記事は2017年11月17日に書いたものです。
今回Udemyで割引セール(1月12日まで)開催されるので、再度紹介します。
今回は多くの講座が1,300円になってます。
データ分析やwebデザイン、プログラミングを学びたい人はぜひこの機会に講座を購入してみてはどうでしょうか。
これまでブログには中小企業診断士の勉強について主に書いてきましたが、実はプログラミングやWebデザインに関する勉強も並行して行っていました(8月以降は診断士の二次試験にほぼ集中していましたが)。
プログラミングやWebデザインの勉強と言っても、僕はエンジニアやWebデザイナーになろうと思っているわけではありません。半分趣味の世界です。
ただ近年ではAIやIoTの活用はビジネスの現場でも大きなテーマとなってきており、仕事をしていく上でも今後は役に立つ知識になるのではないかと思っています。
今回は僕のようにプログラミング初心者が勉強するのに最適だと思うサービス「Udemy 」を紹介したいと思います。1月12日まで新年セールで講座が大幅割引となっているため、この機会に一度試してみてはいかがでしょうか。
続きを読む【中小企業診断士】H29年度二次試験の再現答案を書き残しておく(事例Ⅰ)
無事に勉強再開後一年で二次筆記試験を突破できたので、僕の再現答案を書き残しておきたいと思います。
現時点(12/22)では各事例ごとの得点もランクもわかりません。あくまで4科目総合で合格したという事実があるのみです。当然「模範解答」ではありませんので、その点を踏まえて見て頂ければと思います。
続きを読む中小企業診断士の勉強に役立つ本~経済学・経済政策編~
2017年12月21日更新
経済学・経済政策はとっつきにくい
中小企業診断士試験はとにかく範囲が広く、幅広い知識を覚えることが要求されます。
その中でも経済学・経済政策はこれまで学んだことの無い人にとっては、対策が難しい科目かもしれません。
「限界代替率」や「需要の価格弾力性」など、言葉を見ただけでは全く意味がわからない用語だらけ。しかもグラフや数式、微積分まで活用しなくてはならないとなると、初学の人には苦しい科目ではないでしょうか。
僕は大学で経済学を学んでいたこともあり、経済学・経済政策は得意科目で前回受験時にも90点以上を獲得できました。
ただ、僕自身も大学で最初に学んだときは、意味不明でした。
暗記よりもプロセスで覚えよう
例えば完全競争市場における企業の利潤最大化条件は「価格=限界費用」となるまで生産量を拡大(縮小)することです。
ただ、これをそのまま丸暗記したところでおそらく試験では活用できないでしょう。
なぜそうなるのかというプロセスを理解することが重要です。
テキストだけでなくて書籍を活用しよう
資格の学校が出しているテキストは要点がよくまとまっている一方、詳細な解説は省かれている傾向があります。
上記の利潤最大化条件については非常に重要な論点なので解説はされているはずですが、グラフや数式だらけでわかりにくいテキストも多いように感じます。
そのような場合には、わかりやすく解説した書籍を参考にした方が理解が進みます。
今回は経済学の理解に役立つ本を紹介したいと思います。
初学者向けの経済学本
経済学と数学がイッキにわかる!!
経済学が苦手な人は数式やグラフが苦手なのではないでしょうか。微分積分などは高校卒業以来使ったことが無いという人も多いでしょう。
経済学のテキストでは微積分等はできるものとして記載されているものが多いですが、この本では経済学で使用する数学から学ぶことができます。
また、内容に関して著書の解説動画をYoutubeで見ることもできます。
http://free-learning.org/?page_id=1237
この一冊だけでは診断士の試験範囲をカバーできませんが、基礎的な数学から学ばなければならない方にはおススメの一冊です。非常にわかりやすいです。
経済学と(経済学、ビジネスに必要な)数学がイッキにわかる!!
世界のエリートが学ぶマクロ経済入門
この本はハーバード・ビジネス・スクール(HBS)の現役教師によるテキストとのこと。数式やグラフで語られがちでわかりにくいマクロ経済学を実際の具体例を用いながらわかりやすく、本質的に解説した入門書です。
決して楽々読める本と言うつもりはありませんが、マクロ経済学の本質が理解できます。本質がわかればグラフや数式はそれを補強するだけのものなので怖くはありません。
世界のエリートが学ぶマクロ経済入門 ―ハーバード・ビジネス・スクール教授の実践講座
ミクロ経済学の力
メインの対象読者を経済学部の2年生~としていることもあって、図表や実例を用いてミクロ経済学のエッセンスをわかりやすく解説しています。
特に具体的な身の回りの実例を挙げてそれがミクロ経済学とどう関わっているのかが解説されているので、理論ばかりのテキストよりも格段に理解が進むと思います。
ミクロ経済学を学ぶ入門書としては最良の本です。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門
本当の初学者にはおすすめの本です。ミクロ版とマクロ版があります。グラフや数式などはあまりなく事例を基にして経済とは何かということが解説されています。
ただ内容はやや薄いです。理論的な解説は無く一般教養の範疇でしかないように感じます。体系的に理解するための本として悪くはないですが、中小企業診断士の試験対策としては不十分かもしれません。
経済は世界史から学べ!
通貨や金融、為替など今ある経済システムが歴史的にどのように成立してきたのかが史実を基に解説されています。直接試験に役立つかは微妙なところではありますが、経済の歴史は教養としても知っておくべきだと思うので読んでみた方がいいと思います。
やや解説は表面的なところがあるので興味が湧いた人は巻末の「読書案内」に書かれた本を読んでみるのがいいでしょう。
大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる
初学者向けのように見えますが、初学者がこの本を10時間読んでも理解はできないでしょう。説明が少なく突然数式やグラフが出てくるので初学者は混乱してしまうかもしれません。大学などで経済学を過去に学んでいた人が復習として利用するなら有用だと思います。
マンキュー入門経済学
僕が大学生の時に使用していたテキストの入門版です。日本の経済学系の大学ではよく使用されているテキストだと思います。これを理解すれば経済学の基礎は理解できます。事例も豊富で楽しみながら読めると思います。
スティグリッツ入門経済学
ノーベル経済学賞受賞歴のあるスティグリッツ教授の経済学入門書です。スティグリッツ教授は学者ですが公に発言することも多く、日米の経済政策にもよく意見を述べているので名前は知っている方も多いのではないでしょうか。これも大学でよく使われているのではないでしょうか。読むのは大変ですがこれで経済学・経済政策の試験範囲はすべてカバーしています。資格試験学校のテキストは解説が不十分なところがあるので、この本で勉強してもいいかもしれません。
経済学は面白い学問のはず
試験対策としては経済学・経済政策は二次試験にも関りが薄いためあまり時間を掛けたく無い科目だと思います。
そのくせ、初めて学ぶ人にとっては数式やグラフが多く理解しにくい科目でもあると思います。その時には自分が理解しやすいと思った書籍を利用して勉強するのがいいと思います。
ただ、経済学の本は著者の学派や思想によって書いている内容が偏っていたり、一般的な経済学の理論を否定して著者の独自理論を記載しているものもあります。
なので基本的には資格学校等の中小企業診断士試験用テキストで勉強をしながら、上記のような書籍を参考にしていくのが良いのではないでしょうか。
経済学・経済政策の基礎は学ぶべき学問
試験対策を別としても経済学・経済政策は学ぶべき学問だと思っています。
為替がどのように変動するか、経済統計から今後の日本がどうなっていくと予想されるのか、中国・アメリカ・EU・新興国等々世界経済はどうなっていくのか、そのようなことはビジネスをする上で自分なりの仮説を持ってないといけません。
診断士となれば経営層を相手に話をすることになります。その時に経済状況も理解していない、話もできない診断士が信頼されるでしょうか。企業のトップと話をするなら最低限、経済政策についての意見くらい語れないといけないと思います。
学問としての経済学は実社会では全く使えないとの意見もありますが、僕はそうは思いません。すべての経済活動の基礎がここにあるのです。
答えが無い学問でもあるので学べば学ぶほど面白くなってきますし、今まで理解できなかった経済ニュースも興味を持って見られるようになると思います。
みなさんも経済学が嫌いにならないように、できるだけ楽しんで学べる方法を見つけて下さい。
【事例Ⅳ】間違えを起こしにくい取替投資の解き方を考える【財務会計】
診断士の二次試験から早くも1カ月あまり。
試験前は事例問題なんか見たくもないと思ってましたが、試験が終わると不思議と寂しさがこみ上げてきて、今でも時々、事例問題を解いてしまっています。
まぁ来年も受ける可能性高いですしね。。
続きを読む『プロフェッショナル・コンサルティング』を読んで
中小企業診断士の二次試験から一週間。
合格の程はわかりませんが、自分の次なる課題は「コンサルティング」という仕事について理解を深めることだと思っています。
僕はコンサルティング業務に携わったことは無く、合格していたとしても何もできる状態ではありません。
そこでコンサルの業務とはどのようなものか、どのような能力を伸ばす必要があるのかを理解するために本を購入し読むことにしました。
その中で非常に勉強になった本があったので内容を簡単に紹介します。
プロフェッショナルコンサルティング
戦略系コンサルタントとして長年活躍されている二人が対談形式で、現代のコンサルタントに求められる能力や考え方、コンサルティングのリアルな現場、日本企業の今後について語っています。2011年発売と少し古い本ではあるのですが、内容は全く古臭くなっていません。
お二人の経歴は以下参照してください。
非常に示唆に富んだ内容が多く、これからコンサルティングの世界に足を踏み入れようとする人にとっては読んでおくべき本ではないでしょうか。
今回は書評として学んだことをまとめておきたいと思います。
- ロジカルに戦略を組み立てるだけのコンサルではダメ
- 必要なのは「ファクト」「論理」「情理」
- 現場経験、人への洞察力、幅広い勉強で能力は鍛えられる
1.ロジカルに戦略を組み立てるだけのコンサルではダメ
まずは「コンサルタントの在り方」について。二人は、現代のコンサルタントは戦略を組んで「これやったらいいですよ」と助言するだけではダメだと主張します。
組織の実行力が戦略の自由度を規定する
二人は現代の競争環境では、もはや優れた戦略だけ立案すれば業績が良くなる状況ではないと言い、チャンドラーの言う「組織は戦略に従う」に則り、戦略に合わせて組織を決めても成果を上げられないと主張します。
むしろ今の時代に考えなくてはならないのは「組織の実行力が戦略の自由度を規定する」という考え方で、組織の実行力によって取れる戦略の幅が決まると言います。
実行力以上の戦略は立案したところで実行することができないので意味がないということです。
これは最近製造業で不祥事が相次いでいることからも納得できる考えですね。彼らは組織の実行力以上の戦略を取ってしまい、結果的に現場にひずみを起こしてしまいました。より高度な戦略を取るためには組織の実行力を高めなくてはいけません。
ロジカルシンキングだけでなくロジカルコミュニケーションも重要
またロジカルに考えるだけではダメで、その考えを経営者や現場に正確に伝えなければなりません。
頭の中ではロジックができていても、伝え方に問題があると「ぼくのかんがえたさいきょうのせんりゃく」と受け取られてしまうということです。
組み立てたロジックを相手に納得してもらい初めてコミュニケーションが成立する。ロジカルシンキングだけでなくロジカルコミュニケーションも大切だと言うことです。
耳が痛いですね。
企業の実行力をいかにして高めるか
的確なソリューションを考案し良きレコメンデーションをまとめあげることができたとしてもコンサルタントとしての仕事として完結したことにはならない。コンサルタント自らが変革の推進者として現場を動かし、コンサルタント自らがビジネスリーダーを単に”教える”だけでなく”育て上げる”ことが必要なのである。その意味では、コンサルタントも「執行力」が求められるのである。
コンサルタントは単に戦略を考えて「こうしたらいいですよ」と助言するだけでなく、経営者と一緒になって業務を執行し、現場を変革していかなくてはならないと言うことです。
最初に書いた通り、組織の実行力が無いと高度な戦略は取れません。どうすれば組織の実行力が高められるか。そこまで考えて施策を実行していくことが必要なのでしょう。
2.必要なのは「ファクト」「論理」「情理」
続いてコンサルタントとしての考え方について。二人は「ファクト」「論理」「情理」がすべてと説きます。
ファクト
現場を見ずにネットや資料で調べた情報で戦略を組み立てても、リアリティの無い戦略になってしまうので経営者には刺さらない。かならず自分の足で一次情報にあたることが重要。
論理
そしてそうして集めたファクト(一次情報)を論理的に深く解析していく。そこから成功に導くクリティカルファクターを導き出すことが必要。
情理
情理も論理。「完璧なロジックなのに相手がバカだから理解してくれない」「現場が感情的に反対する」という考えは言い訳。そのように反対する情理の背景には何があるのかまでをしっかりロジカルに考えなくては、納得性のあるソリューションは提示できない。
この考え方はコンサルタントでなくても重要ですね。
ファクトを見ず推測だけで話す人、ファクトは知っててもそこから深い考察を得られない人、すべてを論理で押し通そうとする人、皆さんあてはまる部分があるんじゃないでしょうか。これも耳が痛いですね。
3.現場経験、人への洞察力、勉強で能力は鍛えられる
最後にコンサルタントとしての能力の伸ばし方、伸ばす方向性について。
現場経験の重要性
リアリティのある戦略を提示し実行するためには、現場の経験や肌感覚がわからないといけない。MBAで学べることはコンサルタントで必要な能力の10分の1とのこと。現場を歩かないとファクトは集まらないし、リアリティのある戦略は組めない。
この本で一貫して重要と言われているのが「リアリティ」。これをベースにしたコンサルティングでないとまず納得してもらえないし、実行しても上手くいかないとのこと。
「現場主義」と一見当たり前のようなことを何度も主張しているのを見ると、やはり机上の論理だけでコンサルティングを行ってしまう人が多いのでしょうか。
人への洞察力
組織は結局人からできている。組織を変える時にぶち当たる壁は「人」。人への洞察力を持ち、そこへアプローチする方法を身につけないと何も変えられないコンサルタントになってしまう。
勉強し続ける
ロジカルシンキングはもちろん、経済、歴史、哲学、政治。様々なジャンルの幅広い知識を身につけていく必要がある。知識を身につけるだけでなく、各事象について徹底的に考え自分なりの意見を持つ。過去の歴史などについては自分が当事者ならと想像し、どう判断するかということまで考え抜く。
3カ月に一度修士論文を書くくらいの勢いで勉強しないといけないとのこと。
非常に厳しいご意見。
まとめ
本書を読んで内容とは別に参考になったのが、「全体の一貫性」。
会話形式で様々な方向に会話が飛ぶにも関らず、主張の一貫性やロジックの破綻がありません。普通、色々な方向の話をしていると自分の主張に一貫性が無くなったり論理的に矛盾したことを話しだしてしまうのですが、二人の会話は主張したいことが一貫していて、話の方向が変わってもそれがズレません。
だから非常に読み手としては読みやすく、難しい内容もあるのですが、スラっと読めてしまいます。話しながらでも常に頭の中でロジックを構築しながら話をしているのがわかります。
紹介した内容以外にもカネボウの再生や90年代後半から2000年代にかけての携帯電話市場における競争戦略など興味深い話が掲載されています。
若手に対して厳しい意見も多く、読むと身が引き締まる思いになります。
とても勉強になる本なので是非一度読んで欲しいと思います。