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中小企業診断士の勉強法とその他諸々

中小企業診断士の勉強に役立つ本~財務会計編~

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最終更新:2017年9月19日

 

以前に経済学・経済政策の勉強に役立つ本を紹介しました。今回は第二弾として財務会計の勉強に役立つ本を紹介したいと思います。

資格学校のテキストは具体例に乏しくイメージが湧かない

独学で勉強している人は書店で売っている診断士試験用の財務会計テキストで勉強している方が多いのではないかと思いますが、そのテキスト理解できていますがか?テキスト読んでわかったつもりになっても、実際の問題を解くと全然解けない!ってことありませんか?

診断士のテストは範囲が広いのでテキストもどうしても通り一遍の説明になってしまっています。ファイナンスや設備投資の経済性計算など、十分な説明のないまま突然数式が出てきて、具体例の記述も少ない。全体を網羅はされているが非常にわかりずらいテキストになってしまっています。僕は前回受験の時、某資格学校のテキストでは全く理解できませんでした。

結局、わからないので本を買って勉強してみると体系的に理解をすることができ、一気に問題が解けるようになりました。

そこで今回は、僕が財務会計の勉強をするのに役に立つと思う本を紹介します。

 

財務会計の勉強に役立つ本

知識ゼロでも2時間で決算書が読めるようになる!

 

 

「知識ゼロ」の表題の通り、初めて学ぶ人にも非常に分かりやすく会計の基礎を教えてくれる本です。診断士のテキストも含め財務会計や簿記のテキストは数式だらけになりがちですが、この本では絵や図表を使って概念がよく理解できるように工夫されています。

読みやすいので本当に2時間で読み終えることができます。初めて学ぶ人はまずこの本でざっくりと会計の全体像を理解するといいと思います。

知識ゼロでも2時間で決算書が読めるようになる!―会計超入門!

  • 必要時間  : 2時間
  • おすすめ度 : ★★★★☆

財務3表一体理解法

 

 

こちらも会計の入門書になりますが、上記の「知識ゼロでも2時間で決算書が読めるようになる!」と比べるとやや財務諸表や仕分けの詳細まで踏み込んだ内容になっています。

貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/S)の財務3表がどのようにつながっているのか、会社の具体的な取引の実例を用いて説明されています。「商品を750万円掛けで仕入れた場合」や「繰延資産償却6万円を計上する」など具体的な取引が各財務諸表にどのように表されるかが一つ一つ丁寧に説明されています。

財務諸表はすべて繋がっています。バラバラに覚えるのではなく一体的に繋がりを覚えることで理解が深まります。

【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)

  • 必要時間  : 5時間
  • おすすめ度 : ★★★★★

「1秒!」で財務諸表を読む方法

 

 

こちらは財務諸表の分析に主眼が置かれています。やや古い本なので事例もやや昔の事例になっていますが、「なぜ液晶テレビの値段はどんどん下がるのか?」など具体的な実例を会計・ファイナンスの観点からわかりやすく説明してくれています。

財務会計だけでなく、経済学や企業経営理論の観点からも説明がなされているので、中小企業診断士になりたい人は必ず理解しておくべき本だと思います。

続編の【経済ニュース編】や【企業分析編】は二次試験対策としても役立つのではないでしょうか。

「1秒!」で財務諸表を読む方法―仕事に使える会計知識が身につく本

  • 必要時間  : 3時間
  • おすすめ度 : ★★★★☆

ざっくり分かるファイナンス

 

 

財務会計を学ぶ中で一番理解が深まりにくいのがファイナンス論ではないでしょうか。診断士用のテキスト読んで理解できる人、どれだけいるのでしょうか?WACCやCAPMって導出式は覚えても概念をきちんと理解できた人って少ないのではないかと思います。

そのような分かりにくいファイナンスの概念を題名の通り「ざっくり」理解できるのがこの本です。細かい論点に入りすぎずファイナンスの大枠が丁寧に説明されています。はっきり言って、ファイナンスはテキストよりもこの本で勉強した方がいいのではないかと思います。

ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書)

  • 必要時間  : 5時間
  • おすすめ度 : ★★★★★+★

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

 

 

この本はこれまで紹介した4冊とは少し毛色が違います。B/S、P/Lなどの「決算書の読み方」の説明ではなく、決算から各企業の経営戦略やビジネスモデルを紐解いていくという方向性で書かれています。

利益構造がわかりづらいFintechビジネスや個人課金ビジネスなど業種・ビジネスごとに、ポイントとなる決算数値を挙げて解説がされています(IT系が中心です)。

「このビジネスってどうやって儲けてるんだろう?」そんな疑問に答えてくれる本です。

会計本というよりビジネスモデルの解説本なので、診断士の勉強として使うにはやや不向きかもしれません。しかし企業分析やビジネスモデルの知識を得るにはとても良い本だと思います。題名に反して読むのは簡単ではありませんが、診断士になるのであれば理解するべき内容だと思うので是非チャレンジして欲しいです。

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

  • 必要時間  : 7時間
  • おすすめ度 : ★★★★☆

 

本当におすすめの本

会計のことを説明した本は沢山ありますが、紹介したは本当におすすめです。「財務3表一体理解法」と「「1秒!」で財務諸表を読む方法」は応用編もありますので、時間があればそちらも読んでみるといいでしょう。

正直テキストよりも、まずこれらの本で全体像を理解した方が効率的です。

 

本を読んだら問題を解きまくろう!

本を読んで概念を理解できたらあとはひたすら問題を解きましょう。問題を解く中で学んだ知識を使うことでより理解が深まり、記憶も定着します。

これはどの科目や他も勉強分野でもそうですが、テキストで公式を覚えたり、知識を暗記していく方法は非常に効率が悪いです。一通り学んだらどんどん実践問題を解いて応用していくべきです。

特に財務会計は知識を問う科目ではありません。いかに具体的な問題に応用できるかです。テキストは必要ないので、ひたすら問題集をやりましょう。そうすれば公式なんて勝手に覚えてしまっているはずです。

財務会計は最重要科目と言ってもいい科目です。テキストがわからないなら本を買って勉強することをおススメします。

 

今後もおすすめの本が見つかれば追記していきます。

 

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hardstudyman.hatenablog.com