中小企業診断士ってどんな資格?試験は難しい?
前回の自己紹介で来年の目標として中小企業診断士試験合格を挙げました。
僕は過去に一度受験しており、その時は一次試験には合格しましたが二次試験に合格できませんでした。
その後、仕事が忙しくなったこともあり受験はできてませんでしたが、以前から興味ある資格であり来年こそは取得しようと思っています。
今回は試験の概要や、そもそも中小企業診断士ってどういう資格?ということをまとめてみます。
中小企業診断士って
どんな資格?
中小企業診断協会のHPには中小企業診断士の役割についてこのように書かれています。
中小企業診断士は、まず企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスします。また、策定した成長戦略を実行するに当たって具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行います。このため、中小企業診断士は、専門的知識の活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業への施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できるような知識や能力が求められています。
業務独占資格(弁護士のように資格が無いと業務を行ってはならない資格)ではなく、民間のコンサルタントとして一定以上の能力を保持していることを認定する資格(制度)と考えればよいかと思います。
何人くらいいるの?
登録者数は20,000人前後です。
資格を取った人はどんなことをしている?
中小企業診断協会の「データでみる中小企業診断士2016年度版」によるとプロコン診断士(独立者)が47.0%、企業内診断士が47.4%と拮抗しています。
ただし、プロコン診断士の中には他の資格との兼業者も含まれており、純粋にこの資格で独立している人は27%程度です。
ただ、中小企業診断士のみの資格で独立していたとしても、別のバックボーン(Webスキル、生産管理経験、コンサルでの実務経験等)を持っている人が多いのではないかと思います。本当にこの資格だけで独立するのは難しいのではないかと思います。
実際には独立を目指すと言うよりも、企業内での地位を高めたり、自己研鑽・スキルアップのために取得する人が多いのが実情ではないでしょうか。
収入は?
収入に関しては年収200万~2000万とデータによって様々です。
上記のデータの通り、独立する人もいれば企業内で活躍する人も多いためどうしてもデータは散らばってしまいます。
独立した人が稼げるかどうかは、その人の営業力含めた力によるとしか言えないのではないかと思います。
ただ今後の企業経営を考えると、今までと同じことを続けていくだけでは付加価値を生み出せない時代になってきています。経営者も過去の自分の経験や知識だけでは時代の変化に対応できなくなってきています。
そんな中で幅広い知識やノウハウを持った診断士の需要は高まっていくことが考えられます。資格だけでなく明確な専門分野を持った診断士は今後ますます稼げるようになると思います。
中小企業診断士試験について
試験概要
一次試験⇒二次試験(筆記・口述)⇒実務補習(15日間)を経て中小企業診断士登録となります。
・一次試験
一次試験は以下7科目の選択式試験です。
科目 | 時間 | 得点 |
---|---|---|
企業経営理論 | 90分 | 100点 |
財務・会計 | 60分 | 100点 |
運営管理 | 90分 | 100点 |
経営法務 | 60分 | 100点 |
経済学・経済政策 | 60分 | 100点 |
経営情報システム | 60分 | 100点 |
中小企業経営・政策 | 90分 | 100点 |
8月1週目の土日に行われることが多く、平成28年度は8月6日(土)、8月7日(日)に行われています。
実施場所は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇の全国8か所。
・二次試験
二次試験は記述式試験+口述試験です。
記述試験は「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ~Ⅳ」の4科目です。
問題文で中小企業の状況や課題等の事例が示され、その事例について問題点や具体的な助言を記述する試験です。
問題は各5問程度。文字数は20字~200字程度です。事例Ⅳでは計算問題も出題されます。
問題の内容は事例Ⅰが組織論や経営戦略についての事例、Ⅱがマーケティング・流通に関する事例、Ⅲが生産・技術についての事例、Ⅳが財務・会計を中心とした事例となります。
二次試験は10月後半に行われます(今年は10月23日(日))。
試験会場は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の7か所です(那覇では受験できません)。
筆記試験に合格すれば口述試験となります。
試験時間は約10分で筆記試験で出題された事例のうち2つの事例から各2問計4問出題されます。
合格基準
合格基準は一次・二次ともに基本的には総得点の60%以上でかつ40%未満の科目がないことです。
口述試験は評定が60%以上とありますが、結果を見る限り受験すればほぼ合格するようです。
二次試験合格後3年以内に実務補習を15日以上受けるか、診断実務に15日以上従事することによって中小企業診断士として登録することができます。
合格率
合格率のデータは下記サイトを参照して下さい。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/suii_moushikomisha.pdf
近年は一次、二次(筆記試験)ともに20%前後ですね。
科目合格制度もあるため正確な数字は出せませんが、データから考えると実質的な合格率は5%程度でしょうか。
決して簡単な試験ではありませんね。
今後は勉強した内容でポイントとなりそうな所を共有していきたいと思います。