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中小企業診断士の勉強法とその他諸々

【中小企業診断士】合格までの勉強法、参考書籍・サイトを紹介する~経営情報システム編~

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シリーズ5回目は「経営情報システム」について。

この科目の特徴としては過去の科目合格率の振れ幅が非常に大きいことです。

H29年度は26.6%と全科目中最高の合格率でしたが、H28年度は得点調整(+4点)されたにもかかわらず8.5%、H27年度も6.4%と年度によって大きく難易度が変動していることがわかります。

僕もそうでしたが、IT関連知識が乏しく、業務にも関連しない人にとっては取り組みづらく、対応が難しい科目ですね。

この科目については、僕も自信がありませんでしたが何とか合格点を取ることができました。

では勉強法について見ていくことにしましょう。

 

 経営情報システム

勉強法(ポイント)

学習する上での主なポイントは以下の通りです。

学習のポイント
  • 情報技術に関する基礎的知識はしっかり暗記
  • ソフトウェア開発、経営情報管理は実際に従事する人に教えを乞う
  • ガイドラインは深入りしすぎない
  • SQLはサービス問題、統計解析も1問は取りたい
  • Googleを活用する
  • 過去問はA,Bランク(+SQL,統計解析)だけやればいい

 詳しく見ていきます。

【情報技術に関する基礎的知識はしっかり暗記】

 ソフトウェア開発やガイドライン・法律分野と比較するとハード・ソフトウェア、データベース、セキュリティ、インターネットの概要などの基礎知識分野は比較的得点しやすい問題が出題されることが多いです。

ここで点を落とすと非常に苦しくなるので、これらの基礎知識はしっかり暗記しましょう。

【ソフトウェア開発、経営情報管理は実際に従事する人に教えを乞う】

独学者でシステム開発に関わったことのない人にとって「ソフトウェア開発」「経営情報管理」は鬼門だと思います。

オブジェクト指向アプローチはデータと手続き両方に着目して分析・設計していく方法」なんて言われても理解できますか?正直、僕は何を言ってるのか全くわかりませんでした。

この分野に関しては、もし知り合いにいるなら詳しい人に教えを乞いたほうがいいです。一人で考えてても理解するのは困難です。

僕は診断士の勉強と同時にプログラミングスクールも受講していたので、その先生に色々と教えてもらって理解が進みました。

ガイドラインは深入りしすぎない】

スピテキの後半には何だかよくわからないガイドラインがたくさん掲載されています。これらを全て完璧の覚えようとしたらきりがありません。大まかに概要を押さえていれば十分です。またスピテキに載っていないものまで勉強する必要はありません。システム開発者になるための試験じゃないのですから。

SQLはサービス問題、統計解析も1問は取りたい】

苦手な人も多いと聞くSQL問題。しかし実際にはサービス問題です。慣れればほぼ間違いなく正解できます。

統計解析は捨て問と言われることも多いですが、少なくとも1問は基礎的な統計知識でとれるのでぜひ取りたいです。25問の試験で2問を捨ててしまうのは非常にリスクが高いと思います。

Googleを活用する】

他の科目の知識と違い、経営情報システムで問われる論点に関しての知識や解説はネットにたくさん転がっています。

理解できない論点があれば、どんどんGoogleで検索してみましょう。テキストよりもわかりやすい解説をしてくれているサイトがたくさんあります。

Googleをうまく活用できれば勉強効率を改善させることができるでしょう。

【過去問はA,Bランク(+SQL,統計解析)だけやればいい】

過去問は無駄に全部解く必要ありません。特にH27、28年度のDランク問題は今後の出題確率も低いですし、出題されても解けません。取り組んでみて不正解になると不安になってしまい、意味のない論点に深入りしがちなので、やらなくていいです。

それよりもA,Bランクの問題をきっちり解答できるようになりましょう。

学習スケジュール

・1~3月

一通り全分野を一読。SQLは早めに理解する。

・4~6月

過去問のA,Bランク問題、スピ問で問題演習。

・7月~直前期

情報技術に関する基礎知識中心に知識の定着を確認。ガイドライン等はこの時期に集中して覚える(早く覚えても忘れる)。

 

基本的には二次試験に関わる科目(企業経営理論、財務会計、運営管理)を中心に取り組むべきです。この科目はその合間に勉強していけばOKです。

細かい論点は早めに覚えても忘れてしまうので、直前期に集中的に覚えた方がいいと思います。

 

集中的に勉強すべき論点

情報技術に関する基礎的知識

全般。ここはきっちり暗記する。

ソフトウェア開発

モデリング技法

・テスト方法

システム開発技法・プロセス

経営情報管理・ガイドライン

クラウドサービス

・IT経営ロードマップ

ISMS適合性評価制度

統計解析

・基本的な分析・検定モデル

 

参考書籍

この一冊で全部わかるネットワークの基本
この一冊で全部わかるネットワークの基本

おすすめの本はこの2冊です。ネットワークやweb関連技術が図表を用いながら解説されています。

正直スピテキでも十分ではあるのですが、もっと深く勉強したい人にはオススメですね。

 

参考webサイト

Google

とにかくわからないことは検索!IT関連の知識はネットに大量に転がっています。

Qiita

システムやエンジニアリングに関する知識・情報を共有するサイト。エンジニアの方が様々な知識を投稿しています。

初心者向け情報も多いので診断士試験に役立つ内容も見つかるかもしれません。

 

上のほうでも書きましたが、この科目はネットに情報がたくさん転がっています。わからない内容があればQiitaで初心者向け解説をしている人に聞いてみるのもいいかもしれません。

 

まとめ

情報システムは普段仕事で関わらない人にとっては対応が難しいですよね。

ただ、今の時代IT抜きに経営を語ることはできません。これから人手不足の時代が続くとすればITやAIの活用は必須となってくるでしょう。

そんな時代にIT知識の全くない人は活躍の場を失ってしまうかもしれません。将来診断士として稼いでいこうとするならば、IT知識の有無は重要なポイントになってくるのではないでしょうか。

ただ、試験対策としては多くの時間を割くべき科目ではありません。試験に合格するための最低限の知識を身に着けることができれば十分です。深い知識は合格してからしっかり勉強していけばいいのです。

どうしても苦手な人は、足切りにならないレベルを目標として、他の科目で稼ぐ戦略をとることを検討するのもいいでしょう。

僕の得点は68点でした。50点台でいいと考えていたので上出来です。

 

経営情報システムは自分の知識や他の科目との兼ね合いも考えながら、力の入れ方を調整するべき科目ではないでしょうか。